エグベルト・ジスモンチの特番

昨晩のジスモンチの特番には圧倒された。シュトックハウゼンにせよライヒにせよ、このクラスの大御所はどうしてもチケット代が高くつくので、ついつい見逃してしまうのだが、今回ばかりは観に行かなかったことを後悔。特にオケとの共演はナマで観たかった。ただ、視覚的な面で言うと、これだけジスモンチの手の動きが細かく観察できるのはテレビならでは、だろう。
印象的だったのは、東京フィルの面々が、本番中であることを完全に忘れてジスモンチのプレイにみとれていたこと。リハーサルのシーンは、まるでさそうあきらの『マエストロ』を見ているみたいだった。さそうあきら、次は即興演奏の漫画を描いてみたいとこの前のトークショーで話していたが、ジスモンチの漫画を描いて欲しいなんてことも思ったりした。
インタビューも挿入されていたけど、彼の音楽的背景を知るには、今出ている『レコード・コレクターズ』の今村健一さんによるインタビューが決定版ではないかと。最近は執筆活動からやや遠ざかっている今村さん、しばらくお会いしていないけれど、あの原稿を読んでこりゃあ絶対に彼にしか書けないよな、と感嘆。また、まとまった原稿を読めるのを楽しみにしています。