実録! 本当にあったコワい話

外出が続いてます。一昨日は『コドモのコドモ』試写→打ち合わせ、昨日は豊崎由美さんの書評講座→飲み。

で、今日は、吉田アミさんが『マンガ読んでる?』の納品に行くというので、中野で待ち合わせて一緒にタコシェへ。大西祥平さんが店番だったこともあって、見本誌を渡したらすんなり話がまとまって、自主本を置いてもらえることになった。その後、近くにある講談社BOXカフェに連れて行ってもらい、そのまま中野カルマで開催されている江古田会(=ただの飲み会)にお邪魔して帰宅。

ところで、新宿から総武線に乗ったら、同じ車両に20代半ばくらいで旧チーマー風の男があたりかまわずどなりちらし、周囲を威嚇していた。サングラスをしているので、あ、これ、シャブをやってるかな?と直感的に思う(瞳孔が開くのを隠すため)。「おれはお前らより強いんだからな、ぼっこぼこにできるんだよ」「てめぇらみたいなブスやガキ、本気になったら殺せるんだからよ」「こっち見てんじゃねえよ、てめえだよ、てめえ、けりいれるぞ」(←実際には誰も見てない)等々。誰もが瞬時に秋葉原の事件を連想しただろう。隣の席の女性は、途中で席を立っていたが、これは相手を刺激して逆効果だろうと思い、自分はひたすら携帯メールをいじっていた。そしたら、「何携帯いじってんだよ、コラ!」との罵声が。そういわれてもなあ……
この時点で、こいつほんとにやばい、という空気が車内に。JRに携帯メールで緊急事態であることを知らせるシステムがあればいいんだけど、正直、移動中の車内で刺されたら終わりだ。とはいえ下手に動くと余計まずいと思い、とにかく中野に着くのを震えながら待つ。ところが中野についてふとうしろを見ると、その男も降りている。しかも目が合ってしまった。男はまだ叫び続けている。「お前だお前、何見てんだよ! お前がいちばん罪が重いぞ!」との声。これはいよいよまずい。走って逃げたら標的にされると思い、いつも通りの歩調で平静を装い、交番の場所を必死で思い出しながら、改札を出る。どうやら他の乗車客が伝達したらしく、駅周辺には警察が張り込んでいた。

いちばんコワかったのが、中野駅のホームで彼が言ったひとこと。

「さあ、これからが死の時間の始まりだ!」

今となっては、ライトノベルの読みすぎだろおまえ!とつっこみたくなるし、おいおい、佐藤友哉西尾維新の小説じゃないんだから、クビキリサイクルかよ、と言いたくなるところだが、その時はしゃれにならないくらいコワかった。しかし、こういうせりふ、ネットに書き込んだりしそうでしょ、最近の殺人犯。きっとこの彼も秋葉原の事件に触発された部分が潜在的にあったのではないかな。

まーそのあとコボカフェやカルマで楽しく談笑したので忘れられましたけど、いやーな気分だった。あと、ものもらいが出来て、しばらく眼鏡で過ごす羽目に。